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小児甲状腺がんの人に普通あったことないはず、事故前は。

小児甲状腺がんという病気は大変めずらしい病気で、100万人に一人と言われていました。

案の定、日本では、放射能のせいではないけれど、検査をしたからだという、わけわかめな話がまことしやかに流れています。
そういうふうになったら、政治的なところで決着していくので、長い闘いになると思います。
「黒い雨裁判」だって、原爆投下から77年経過した日本での話ですから。

チェルノブイリの小児甲状腺がんのお話しを少し。
これまで、当団体主催で、ベラルーシ共和国の医学アカデミー・ベルマポ(医療者再教育機関とでもいいましょうか…。5年ごとに医師は最新の情報を研修し直すシステムと説明させていただきます。)で二回、日本の医師の研修を企画して行わせていただきました。

かけはしからは、記録係として、参加させていただき、今は亡き、ユーリー・ディミチク教授の講義を二回も聴講。ミンスクの医師たちからのレクチャー、また、移動検診車で病院にかかれない地方を周り続けてるブレスト地域での聴講、など、を学んで来ました。

 なぜ、私たちが、海外保養里親運動をしてきたのか、といえば、「小児甲状腺がんの不気味な増加」と「出産の異常」「子どもの体調異変」に多くの人々が苦しんでいて、ベラルーシの中にNGOが結成され、子どもたちの救援をよびかけたことに呼応したからです。
 保養というのは発症の予防を念頭においてるので、私たちが小児甲状腺がんの子どもたちを直接支援するというよりは子ども癌病院に慰問したりプレゼントを渡す…という形でのかかわり。
 どちらかというと秘密にしておきたい内容を、日本が大変だからと、開示してくれた部分もあるように思います。

とりあえず、素人でもわかることだけ、特記しておきたいです。
1)リスクグループの設定
2)転移の危険性
3)ほぼほぼ乳頭がん
4)しきい値はない

1)事故当時、胎児~5歳までは第一リスクグループとして、被害のピークをずっと形成し続ける。つまりその子たちがいつの年齢で発症してもおかしくない一生のリスクを背負ったと考えてる。大きな枠で言えば事故当時19歳ぐらいまでは、一つのリスクグループ、第二リスクグループは40歳までととらえている地域もあります。⇒国民全体で増えていくので。
つまり、子どもも大人になり、大人で発症したり、発症が目立たなかった地域で大人の発症のピークが訪れるようになったりしてる。国内全体に増えていく。
ベラルーシでは、保養にとりくんできましたし、サナトリウムでは、医師もいて、医療的なチェックを受ける機会も用意されています。

2)転移
甲状腺に結節(悪性)がみつかった段階で、リンパに転移してる、あるいは見つかるのが遅ければ、肺や骨に転移する。
(日本では検査の精度が高いので放置してても良い、というざれごとをいう人がいます。みつけなくていい癌をみつけたと。甲状腺だけでなく、普通、小児の癌を放置していいわけないですよ。大人より進行が早いので)
ブレストの医師たちに「もしも、日本で言うように検査を中止して、早期発見できなければ、どうなると思う?」と質問してみました。彼らはもう20年以上、人生の大半を郊外の地域診断に費やしてきました。毎晩暖かいホテルに泊まれるわけもなく、どこかにホームステイしながら続けてこられた。リスクグループが100歳になるまでやると。
そのような患者の立場にたった医師たちですが。
「血を吐いたら手遅れでは…」と日本の子どもたちを哀れみ涙していました。
治療は政治に左右される苦しみ。
愛されてないですよね。医療として手をつくしてこそ、社会が子どもに信頼される。
自分なら検査してもらいたいですよ。
なので、のうほう、結節がある子どもは半年に1~2回、定期検診をベラルーシでは受けています。そもそもこれは日本の医師らのアドバイスを大きく考慮されたものです。

3)乳頭癌
事故前は髄よう癌(としても発症はほとんどない、いわゆる100万人に一人)などだったが、事故後の…乳頭癌。

4)しきい値はない
これはチェルノブイリ原発事故から親子二代で、小児甲状腺がんと取り組んできたディミチク教授が、そう考えてると発言されました。つまり、どんな線量でも発症しないと言えないと。
同じ線量であっても、年齢が違えば、リスクは違います。ディミチク教授のこの発言は、日本の他のマスコミのインタビューでもなされ、彼が今、この世に存在してないことを考える一因と考えてしまいます。
でき

これらすべてのことに、長崎大学の山下教授がかかわっています。
4)しきい値はない…に関して、ディミチク教授と山下俊一氏の見解が違う理由は知りたいところです。

 世界でいちばん、小児甲状腺がんの子どもたちの事例を知ってるディミチク教授と、正反対の言論が日本でなされてるのはなぜなんだろう?と思います。
 チェルノブイリでさえ、小児甲状腺がんの増加の原因をIAEAが認めるのに、5年間、時間かせぎをしました。1991年~引き延ばして、1999年にようやく、世界から非難されて認めるのです。
 現場にいないものたちが、理論をふりかざすしてる様をみると、患者の立場にたってるのかよ、それとも原子力産業をまもってるのかよ、と腹正しい気持ちです。
 ベラルーシの医師が、最初に小児甲状腺がんを発見してオカシイと気づいたのは、尋常ならざる転移の早さ。
 とことん患者のためを思えば、転移する危険性のあるものは、早期発見してあげたいと思うのが、当たり前のことですよね。チェルノブイリ事故直後から小児甲状腺がんの異変が起こってましたが、発症はやはり放射能汚染が高い地域から多く起こりました。

小児甲状腺がんの恐ろしいところは、転移と再発です。
大人になっていない子どもたちを何度も手術台にあげることはどうなのか…という議論が続き、ベラルーシでは小児甲状腺がんは全摘出…ということになったそうです。全摘出してしまうと、一生、ヨード剤を飲み続け亡ければいけないので、本人にとっての負担になります。
どのような治療方法にするか…は、その国の方針です。
福島医大で手術をする段階ですでに7割近くの子どもたちが、リンパに転移してるという。
リンパまで切除するとなると、重症ですよね。
医師の感覚として、生きてりゃいいのよ、という。
確かに、小児甲状腺がんはちゃんと治療を受け続けられたら、命の危険はないと思います。けれどリンパをごっそりとられて暑さ寒さもわからなくなった…って、それ手術遅いのでは?(福島の話)
原因がわからなくても、国がすべての費用負担をするのは当たり前でしょう?

しあわせになるための「福島差別論」にも、もっともらしい論文とか紹介されていますが、もっともらしいだけですよね。
早野論文のように、地に足がついてないな、って感じです。
ようは原子力産業の免罪をしたいだけ。
いやというほど、チェルノブイリで聞いた話です。
ベルマポの講義にはいろいろなデータも示されましたが…。
データで人を説得しようとしてるみたいで、営業マンみたいでイヤだなと思って、文章だけにしました。
(ご興味あるかたはinfo@kakehashi.or.jpまで)
放射能の中に置いたことは「加害」してるわけで、犯罪を隠すためにいくらでも数字をいじる。
この問題を解決できるのは医師だけです。
ディミチク教授と山下俊一氏。
同じ現場データで、二つの見解ですから。
それは、データではなく、政治力の違いですよね。
原子力産業直属の被ばく医学の。
普通に考えて、日本が救援するフリしてベラルーシのデータを盗んで来てたということですよね。
結果的に。

一つ確実に言えることは、原発事故のときにヨウ素剤を飲ませていたら、発症したなかった子どもたちがいるということだろうと思います。

ココでは触れませんが高濃度放射性ヨウ素治療まで受けさせるほど、診断が遅れたら、それは国の責任だと思います。厚生省はこの件に関してずっと、居留守です。

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