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エートスというごまかし

フクシマ原発事故が起こってから聞いた「エートス」という言葉。
チェルノブイリでもエートスが行われていた???
ということで、ジャック・ロシャールというフランス人が日本にやってきて、このエートスを披露した。
ジャック・ロシャールでググれば、彼がどのように日本で活躍したか出てくると思います。
で、エートスとは何か?
それは、1)汚染を自分で計測して、2)自分で安全かどうかを判断する、という考え方です。
で、これは、チェルノブイリ、旧ソ連国内では、そもそも、存在できない話です。
1)国が計測して
2)国が安全かどうか判断する
というのがチェルノブイリ法です。
チェルノブイリ法というのは、事細かに放射能から国民を守るための細部にわたる放射能防護の法律…。
ここに規定されていた「一般住民は年間1ミリシーベルトの被がくが限界」というその【1ミリシーベルト】が、守れなくて、フクシマ原発事故では、汚染された市町村から恨み節さえ聞こえてきました。
気にしすぎだよ、という。
これが、ヒロシマナガサキを体験した国の国民が言うことか…と驚きます。
さて、そのエートスについて、チェルノブイリの救援活動をしてる間に聞いたことが一度もなかったので、ベラルーシの中の民間の救援団体や、科学アカデミーに聞いてみました。
 民間団体の答え
 「ベラルーシの人体汚染を計測してる人たちをつかって、ベラルーシ人の汚染を計測して、給料を支払わず、そのデータと提供されたこれまでのデータを持って逃げた。」ということを調べてくれました。
 科学アカデミーの人の答え
 「それはベラルーシでは、あり得ない話だろう。国民が自分で計測して自分で判断するのではなく、国の責任で被ばくの基準が決まってるのに。(こんなわかりきったことをなぜ質問してんだ?時間の無駄!)」
 つまり、ジャック・ロシャールがベラルーシのごく一部のどこかの村の住民と話をしたことはあるでしょう。
 しかし、ベラルーシの汚染地の住民は事細かに、汚染カタログ(土壌汚染と年齢別の内部被ばく係数)があって、それによって被ばく線量も決まってるし、移住の権利(年間1~5ミリシーベルト)もあるので、移住できる人は移住していきました。
 移動の自由のない国で、移動の自由を認めるのですからすべて国の責任でやってることです。
 さらに年間5ミリシーベルト以上は、居住地域とはみなされない。強制移住です。そこに「私は自分で放射能を計測してこのぐらいの数値なら大丈夫だから残ります」という国民の選択が入り込む余地もない。
 しかも、いちばん重要なのは、【安全だという確信】はどういう根拠を持って?なのかということです。
 (このぐらいの数値なら大丈夫…という恐ろしい言葉がフクシマ原発事故以降、日本の上空を占拠していました。)
 で、ジャック・ロシャールがベラルーシの汚染地域の住民の内部被ばくの数値を入手してトンズラし、後に、自分は「ベラルーシの人々が自分で安全を判断するというエートス活動を成功させた」というように吹聴してあるいたのは、やはり資本主義社会で、生き残るための戦略だったのでしょう。
 なぜ、このような問題が起きたかというと、旧ソ連が崩壊して、経済も崩壊してたベラルーシにとって、民間の力で汚染地の住民の内部被ばくを計測して、データ化するには、ものすごい費用がかかるのです。そのときに、フランスのNGOが援助してくれると思い込んで、住民の内部被ばくのデータを渡してしまった。
 もちろん、お金ももらえない。
 だまされたわけですが、後々、これが研究者同士の分裂に寄与してしまった。外国人にデータを渡すことは、当時、徐々に力をつけてきたベラルーシのルカシェンコ大統領に知られたら、おそらく、実刑ですよね。
 今、書いてるのは、戦争中ですから、そのような追及の手も及ばないだろうと思って書いてます。
 つまり、ジャック・ロシャールがなぜ、そのような詐欺働きをしたかというと、ベラルーシの汚染地帯の住民の調査をしに入ることが当時はできなかったからです。
 それで、IAEAが、「チェルノブイリ安全宣言」を出すことに胃を唱えていたのは旧ソ連の科学者たちなので。
 彼が手に入れた内部被ばくのデータはとても、原子力推進派にとっては有益なものでしょう。
 そのようにして、日本の研究者たちは、現地の人をだまして血液を住民から多数採取して、病気の原因をさぐってくるからと日本に持ち帰った人たちもいるんです。
 当然ながら、ベラルーシの住民たちに情報は還元されることはありませんでした。
 つまり、エートス活動が、日本でいちばん成功を収めたのでしょう。
 自分で計って、自分で判断する…。
 そこには、加害者が存在しない。
自分で判断したら、健康障害は、その人の責任にできる。
(子供のワクチン接種は、保護者の判断で…。それ国の責任じゃないしってのと同じですね)
国や原子力産業の存在を消すことができるのです。
そういう詐欺師たちが、IAEAやらUNSCAREだのICRPだおをぐるぐる回って「専門家」として、重鎮扱いを受けてる。
胸のあたりがモヤついて気分が悪い。
不道徳、非倫理、人間性の欠如、あらゆる非難の言葉をもってしても避難しつくせない。
火星に島流しにしたい気分。
血液を渡した人たちは、ず~っと待ってて、その日本の研究者たちが、フクシマ救援のために活動してないとわかって、自分たちがだまされたとわかって泣いてましたね。
いちばん、罪深いのは、「この線量なら安全」というものの考え方が刷り込まれてしまうことだ。
いったん、刷り込まれたら、●●なら安全、と自分が妥協する数値を、理屈で求めるようになる。
ここまで被ばくしても安全などという数値の証明が、どこにあるのだろう???

 
 

 

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