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被ばく過小評価は科学者による「人権侵害」

時計の針を1991年 チェルノブイリ原発事故5年後のIAEAの事故評価報告会について戻してみたい。


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この報告書について、日本から参加した科学者の報告文が載ってる。
Chernobyl_disaster_iwasaki_1991.12.c_iwasaki

その中でチェルノブイリの人たちがどのくらい被ばくしてるか、被ばく線量についての評価報告のところをフォーカスしてみたい。


(P16に詳しい報告がありますが、「555kBq/㎡以上のCs汚染地域で非汚染食物が供給されており…」このあたりが完全に事実と違う。どこからそんな話を持ってきてるんだろう?みな汚染された畑から取れた物を食べていたよ、このページが悪心派の手口です)

この図をみて明らかなように、プロジェクト(IAEAで編成されたチーム)の内部被ばく線量の評価が異常に低くみつもられてる。
つまり旧ソ連の科学者と、IAEAの学者たちの見解の相違がここに大きく出ている。
ここは科学的論争になる部分であるのに、IAEAを主体にした国際原子力チームは、過小評価…こそ正しいと決め打ちして終わった。
何より罪深いのは、彼らは「小児甲状腺がんは放射能のせいではない」と、異常を察知できない、でくの坊の集まりだったわけです。
5年後の1996年「私たちはそれは小児甲状腺がんはチェルノブイリの放射能のせいだと認めました!」
とドヤ顔で話す、IAEAが悲しい。
医者で言えばやふ医者なのに。

真面目に書いてて馬鹿らしいと思う。
この1991年のIAEAの会議で、すべてこともなし、世は天下太平…という結論をIAEが出すだろうとわかっていて、旧ソ連の良心派の科学者たちが、会議の前に「チェルノブイリ法」を成立させて、移住基準を決めた。

それさえIAEAの人たちは「移住の精神的ストレスで病気になる」とおよそ科学的に証明できないような言いがかりをつけて、阻止したがっていた。それは旧ソ連の悪心派の科学者たちと利害も一致し、「気」もバッチリあっていた。

しかし、チェルノブイリ法では小児甲状腺がんの増加、先天性の障害をもった出産の増加などあらゆる異常をふまえて、年間総被ばく線量1ミリ以上の人たちは、移住の選択権を持つ!と法にさだめたことは、IAEAなどの科学に対する勝利だったと思う。
彼ら良心派の科学者たちが「科学者といえども、国民を被ばくさせる権利など持っているのだろうか?」
という倫理、哲学上の疑問を持っていた。
それは「人間性」というものだと思います。
旧ソ連は、国民の人権が制限されてるスタイルの国家体制でした。
そのような国の中で、科学者たちが、このような美しい心、人間の命に対する尊敬をもって、国民を放射能から守る法律を推し進めたことは、歴史に残ることだと思います。
(なにせ日本はそこのところ、IAEAの悪心派の言うことをきいて20ミリのところに子どもたちを生活させてることが平気なのですから。日本は負けたのです)

放射能は人の遺伝子に傷をつけるものです。
それを安易に大丈夫心配ない、と言う無責任さ。
それでいて、「またまだ研究は続ける必要がある」的な文言があって、ヒロシマナガサキの被爆者さんたちも、調査が続いてる。
大丈夫だと言いながら、もしも、子孫に影響が出たとき、4代目5代目に影響出たとき、大丈夫といった科学者は生きてもいないし、責任すらとれない。
そういう不埒な科学は、「人権侵害者」です。
【科学者によるハラスメント】です。
サイハラ…とでもよびますか?
私たちは人間です。生き物です。
直感でここに住みたくない…と思ったら、安全なところに移動する権利を持つ人間です。(日本では)
それを科学者ごときが、その人権をうばう権利をいつから彼らは手にしたんでしょうか?
現代のキング?なのか。
なぜ、彼らは超法規的決定を下してるんだろう?
チェルノブイリの内部被ばくの過小評価、しすぎだろ?
そこに彼らの闇がある。

ちなみに、ここで、IAEAの過小評価に貢献したヒロシマの放射線影響研究所の重松所長が、「ガラスバッチ」をチェルノブイリの汚染地住民8000人に配布した手法を、フクシマでは、早野龍五という人がまったく同じ手法で、伊達市民のデータを「無断使用」して、過小評価論文をかいて取り下げた。
地球上のまたどこかで原発事故が起こったとき、同じようにガラスバッチ8000人ネタが、空中を舞うだろう。
ガラスバッチは病院や研究室、原発サイト内など閉じられた空間での被ばく線量は計測できるが、あらゆる方向から放射線が飛んでくる汚染地域での人体の外部被ばくの測定はできるわけもない。
これもそもそも子どもだましなトリック。
「あなたは被ばくしてナイナイ詐欺」。そんなことしてて心が苦しくないんだろうか?

私はチェルノブイリの科学者や医者たちが病気の国民を見て涙を流してるところや、心が苦しくて耐えられないという苦悩をずいぶんきいたけれど。日本はそういう良心派が本当に少ない。

科学者が人権侵害をしてることを理解できる日が来るんだろうか?
内部被ばく、危険なんな。

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