BLOG
3.292026
1992国際会議資料 4 造血障害への早期診断 #チェルノブイリ40
ここから何回か、具体的に国際会議で配布されていた資料のなかでも、子どもたちなどの人体の異変について、科学者たちがどのようなアプローチをしていたかの文書を、何回かにわけて紹介していきたいと思います。
いわゆる正式な論文というよりよりは、抜粋という感じです。
しかし、それでも医学や放射能の被害の調査の専門的で、私たち一般人にはわかりにくいものです。
けれど、放射能汚染がひろがり、科学アカデミーが、手を尽くして、人々に起こってる体調異変の把握、検査、どうしたら健康を改善できるのか?
彼ら科学者たちの悪戦苦闘が伝わってきます。
ひとつ、思い出すことは、
「日本の広島や長崎の知識や経験から、どうやったら体調を改善できるのか…ということが全然教えてもらえず、どんな病気が増えてるのか…という質問ばかり」と科学アカデミーの放射線生物学研究所の所長さんは怒っていました。
そして、もしも、自然由来で抵抗力があがるものがあるのなら、探してきてほしい…と。
これは事故から5~6年あたりのデータです。
そのあと、どんどん事態は悪化してくので、彼らの調査や考察は、どんどん複雑になっていきます。
時期としては小児甲状腺がんが80人とか100人とか、発症してるときですね。
国中がパニックになりはじめていた。
★【要約】造血障害の早期診断への分子遺伝学的アプローチ
チェルノブイリ原発事故後、ベラルーシでは多くの人々が放射線被曝の影響にさらされています。
被災地の住民や事故処理作業員、被曝した親から生まれた子どもたちが対象となりますが、彼らの健康には放射線だけでなく、環境汚染や栄養不良、ストレスなどの要因も複合的に絡み合っています。
★従来の検査手法の限界
急性被曝の場合、造血組織への影響は一般的な血液検査で明確に表れますが、低線量での長期被曝の場合、日常的な血液検査で異常を早期に捉えることは困難です。実際に被災地の子どもたち2200人を対象とした調査でも、ビタミン欠乏や大気汚染など他の要因が影響を「カモフラージュ」してしまい、従来の臨床検査は放射線誘発性の障害の早期診断には不十分であることが判明しました。
★分子遺伝学的アプローチの必要性
そこで本論文は、通常の血液検査で変化が現れる前に異常を検知できる「分子および細胞内レベルでの早期診断」の重要性を主張しています。具体的なアプローチとして以下が挙げられます。
染色体異常の検出: リンパ球や骨髄有核細胞を分析し、骨髄異形成の兆候などを把握する。
DNA分析: 血液細胞を調べ、癌遺伝子(オンコジーン)の突然変異や増幅を発見する。
親子間の並行DNA分析: PCR法やDNAフィンガープリント法を用い、親の被曝(原発作業など)が子どもの白血病に与える遺伝的影響(体細胞突然変異)を解明する。
★展望
このような分子遺伝学的アプローチを用いた複合的な調査は、低線量被曝と造血細胞ダメージの因果関係を明確にするだけでなく、血液学的なハイリスク群の早期発見や、低線量被曝の危険性評価に大きく貢献するとしています。
結局、難しい話になってるんですが。
ん?と思ったのは、
「従来の血液検査では、栄養不足や環境要因が放射線の影響を隠してしまうので、造血細胞の初期障害を特定することが困難であるという課題がある」
というくだりです。
結局、科学者たちは、染色体の異常やDMA解析などをとても詳しくしていくことになり、【チェルノブイリ被害の全貌】(岩波書店)という本には、詳しい検査のデータが載っています。
造血障害?
日本に保養に来てた汚染地域の子どもたちの学校では、8割9割貧血なんだ!と体育の教師がおっしゃっていました。
こうした詳しい調査が下地にあって、「1ミリSv以上は、移住の権利」ということにつながっていたんだろうと思います。
そして、この低線量の放射能の被害が、ほかの要因に埋もれてしまわないように、DNAの変異や、染色体の異常を調べないといけない!という、科学的にあぶりだしたい、とうい方向性こそ、科学の進歩ではないでしょうか?
かたや、日本では、タバコや野菜不足にかくれてしまうから放射能を無視していいんだ…というすり替えに慣れ親しんだ状況は、科学の後退なのではないか?
被ばくの実相…という言葉がありますが、ふだん何気ない身体に悪いことや、負荷をかけることをしてても、被ばくしてるかしてないかで、全然、症状の重さが違っていく。
かくれていても、しっかり私たちの運命をゆさぶってきますよね。
たとえば、低線量で慢性的に被ばくすると、あるいは原発のそばの居住者でも、
擦り傷が治りにくかったりしますが、血液検査ではそのような異常をとらまえきることができません。
白血病などの病名がつく前の長い時間、検査で異常が出てこない。
それが被ばくの怖さだと思います。
こうしてチェルノブイリから40周年を迎える今からみて、この事故から5年後あたりの調査報告はかなり、まともに思えます。弱い条件弱いもの(栄養失調や、親がタバコを吸うなど)が、被ばくとからみあって症状を悪化させる。
放射能がが原因!と特定しずらくなるという。
「個人差」
当時は、「とにかくチェルノブイリの子どもたちの体調が悪いから保養して!」と世界中にいろんなボランティア団体がアピールしていました。
低線量の慢性被ばくの被害が、その子にとって放射能意外にも悪い影響があれば、複合してるということですよね。
逆から言えば。
外部でも内部でも被ばくをすれば、身体の中に悪い物資も発生するわけで(いわゆる酸化物質の発生)。
そういう要因が保養に行けば軽減される、あるいはなくなるので、保養がおわってから半年か1年は、体調がよくなると言われていたのも、わかると思います。
コロナでよく言われていた、「持病がある人」という表現はまさに、被ばくをしたら、もっと症状が悪化するターゲットなので、ドキッとしたことを覚えています。
被ばくを受ける側の個々の事情を、考えずに、一律に〇ミリシーベルトなので、あなたは大丈夫です…というのは、科学のまな板にあげていいのかどうか。



