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原発事故現場で被ばく予定の職業リストと現場に来なかった省庁のリスト

被ばくとは何か…定義はいろいろあります。
しかし、ここでは「原爆の被ばく者認定」でどのように考えてるのかご紹介しつつ、泊原発の防災計画について考えてみたいと思います。

先日、長崎の原爆資料館で売っていた子ども向けの冊子(「長崎原爆 A to Z」)より

1号(直接被ばく者) 原爆が投下されたとき、当時の長崎市内、および定められた区域内で直接被ばくした人
2号(入市被ばく者) 原爆が投下されてから2週間以内に長崎市内(爆心地から2kmいない)の定められた地域に立ち入った人
3号(救護被ばく者) 原爆投下後、救護活動や死体の処理(10人以上/1日あたり)にあたるなど、原爆放射線の影響を受ける事情のあった人
4号(胎内被ばく者) 1号、2号、3号に当たるひとのお腹の中にいた生まれる前の赤ちゃん(長崎では、昭和21年6月3日まで、広島では昭和21年5月31日までに生まれた人)

で、被ばく者認定されるかどうか。申請書類を出して却下された場合は、裁判になります。最近まで黒い雨裁判も行われていました。

上記の、被ばくの定義について、あきらかに時代遅れのまま踏襲されているとおわかりになると思います。
まず、ハッキリ言えるのは、3号被爆者の、一日の死体処理数が、10人以上でなければ、被ばく者と認めない…というあたりのナゾの線引きですよね。
なぜなら全体通してみれば、定められた距離…という線引きもここであるわけですが、その距離の中で、遺体の放射能強度に違いがあるわけでしょう?
死因が爆心地からの距離でしかないのなら。
なぜ、このようなおかしな理論でいまだに、被ばく者認定なる、被害者を叩きのめすような制度でやってるのだろう?
【内部被ばくを認めない】ので、不自然さが蔓延しています。
しかし、内部被ばくを認めてしまうと、「定められた区域外」で被ばくした人たちを、認めなければいけなくなります。

しかし、原発事故型被ばくは、2~4号被ばくですよね。
(爆発炎上して、そこでチェルノブイリのようにやけどなどしたら1号になるのでしょうか)

さて、そういう位置づけで、泊原発事故時に、どういう職業の人たちが被ばくするのかを考えてみたいと思います。

1)実働組織

2)実働組織その2

3)医療組織

4)交通関係(そのほか巻き込まれ関係)

放射能雲の中をぬって、バスが救援に行かないといけない。
これ一般市民ですよね。

5)チェルノブイリ緊急セクションの遺伝子変異
プリピャチ市民というのは、原発事故の周辺に住んでいて避難させられた町のことです。

6)被ばくしないセクション

東京新聞 2012.6.26

公務員になるほどの、知識レベルの高い人たちが、原発の株をもってて、利益が大量に配分されるわけでもないのに、おめおめ被ばくさせられるセクションに甘んじることは、理解できないことです。
また、かわいそうなのは、バスの運転手さんですね。
彼らは、おそらく、のちに後遺症が出ても、公務員などとちがって、医療費などの自己負担も大きいし、生活保障もとぼしいのではないでしょうか?
そこまでリスクを冒して、原子力をしないといけない理由が、みつかりません。
どうしても、データセンターや半導体工場が電気を使うので…電力が必要だというのなら、北海道民に迷惑をかけず、じまかないすればいい話。
そもそも、このような無理難題案件を計画してるセクションの人たちは、東京で電話会議でもして、原発事故を高みの見物してたんですよね。
天上人らがやったことは、

・ヨウ素剤を飲ませる基準を高めに変更
・SPEEDY隠蔽し、結果的に放射能雲の流れる方向へ避難民を誘導
・一般公衆1ミリシーベルト被ばく上限を、20ミリシーベルトに緩和(賠償なし)
・あらゆる症状や混乱もすべて放射能のせいではないと言い切る。
・公営住宅の使用を打ち切り追い出し、汚染地への帰還を半強制

このような社会不正義に対して、日本の市町村の公務員、あるいは現場にかかわる公務員が、国のためと勘違いし、被ばくをあまんじて受け入れのなら、真の意味での愛国心が足らない証拠です。
現場の人間から見て、絶対ムリな計画であることに、目をつぶることは、不正義です。
真に守るべきは、国民であって、特権階級の金のなる木、カネが出続ける打出の小づちの原発産業を守りますか?
国民は原発産業から恩恵をうけておらず、あとで、高レベル核廃棄物処理費用を押し付けられる未来が待っているだけで、目先の電気代が安くなるというウリ以上に、また上乗せされて、廃棄物処理代が加わるでしょう。

そう考えてみると
原発事故ってのは、戦争と同じ…ってことなんでしょうか?
戦争はなんでも我慢させられ、反論や異論は許されない。

そういう理不尽なことに対抗するために、組合…というのはあったように思いますが。
存在はもう消えたんでしょうか?

また、上記の原爆認定者は4号までですが、原発事故は5号と6号が加えられるべきです。
・ボランティアなどで、汚染地域に入ったら2号被ばく
・除染作業など町内会でやらされたら3号被ばく(チェルノブイリでは英雄の称号)
・5号 汚染地域居住者(チェルノブイリでは汚染の濃度によって健康診断の項目がかわるなど)
・6号 汚染食品飲食者(給食などで半強制にたべさせられた…も含む)

事故が起こったら、被ばくするとわかってるのなら、事故が起こらないように努力する…というのはもう、ムリなんだとわかったし、いまだに苦しんでる人がたくさんいる。
ならば、原発そのものにしがみつくことをやめたらいいだけです。
もう、いろんな小規模発電が出てきています。
北海道三日間ブラックアウト思い出してください。
あれは9月でしたよね。
あれが真冬なら、死んでた人がたくさんいたと思います。
道路もあかない、信号も止まってる、家の中も、凍りつく。
そこに放射能をかぶるのですから、病弱な人から、命の危機です。
そこまでして原発を運転するメリットが、道民にはないです。
電力会社の説明会でも、資源エネルギー庁の説明でも、まだ、バブル時代の話をしてるように思いました。

1.2.3.6の資料の出展 泊地域の緊急時対応(全体板)
5は、「チェルノブイリ被害の全貌」より

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