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ロールプレイ YOUはなぜ最悪の事態を想定しないの?

原発の再稼働の説明会を聞いてみて、驚くことに、万が一、放射能が漏れだしたら、自宅待機…。
放射能プルームが去ってから、一週間以内に避難。

という説明がありました。
これには、衝撃を受けました。
というのも、「3.11のフクイチ原発事故のときに、避難の距離が少しずつ、広がったので大混乱になった」という恐ろしいプロパガンダを他人事のようにお話されていたからです。
正直、腰が抜けそうになりました。

この人たち、原発事故のときの避難がどうだったか?被災者からまったくお話を聞いてないんだなとわかりました。
電力会社は、原発サイトの中をどう納めるか…にしか興味がなく、
また、このぐらいの放射能なら即死しないだろう、というククリで、私たち市民のことを下に見てるんだなぁと感じました。

事故前は五重の防御で、放射能を外に出しません!というのが原発のウリだったはずなのに
いつのまにか
事故のあとは
「このぐらいの被ばくなら、家の中で放射能をこらえてください」という被ばくさせていい人たちになっている。
それって、私たちの許可を求めたのか?
ということがとても重要です。

また、たとえば、自宅待機をして放射能プルームが通り過ぎたら一週間以内に避難の行動が…といいますが、
それって、どこかで用意してくれたバスですか?自家用車ですか?
そもそも、原発から放射能が出るという重大事故ですから、そのときは、かなりの複合災害を想定しなくてはなりません。
地震、津波、道路の寸断、住宅の損かい、などなど。

3.11の原発4連爆のときに、象徴的だった事件としては、「双葉病院置き去り事件」というものが発生しました。
この双葉病院は大熊町に存在していて、地震や津波の影響で建物は壊れませんでした。
しかし、救助が難航して、オフサイトセンターが撤退した半日後に、ようやく最後の入院患者が運びだされるという事件です。
救助を待ってる間に亡くなった人もいます。
移動のバスの中で亡くなった人もいます。
避難所の体育館にたどりついて亡くなった人もいます。
原子力推進側の言い分としては、「放射能で死んだ人は一人もいない」という言い方です。
しかし、双葉病院は建物が壊れてなかったので、原発事故がなければ、避難する必要がありませんでした。
つまり、「原発事故がなければ亡くならなくてすんだ」ということになります。

双葉病院の救出作戦に、自衛隊のさまざまな部隊がトータルで7回ほどもチャレンジしています。
ではなぜ、一度で助けられなかったか?
「備えがなかったから」としか言いようがないです。
ゼッタイに事故が起きない…という座布団の上にあぐらをかいていました。

このイラストは、芸術家の知人が避難行動のために、書いてくださったものです。
コンセプトは、自分で避難しなければいけない、という「最悪の事態」の想定です。
誰も助けに来てくれない…という。

必要なものは
1)防護服
2)放射能カウンター
3)防毒マスク(目、耳、鼻、口を覆うもの)
4)ヨウ素剤
5)長靴やゴム手袋をはいてガムテープでまいて、放射能に触れないようにする
6)風上に逃げる

です。
このような装備を、今は、30km圏が防災計画のために、用意されているのですから、その住民全員に配布されてはじめて、放射能防護に努力してると言えます。
また、福祉施設や入院施設のある病院などのそばでは、原発運転してはいけないんじゃないでしょうか?

救援バスの運転手の被ばく
「チェルノブイリ被害の全貌」より

これはチェルノブイリ事故時の原発作業員や、住民避難のために迎えにいったバスの運転手、医師たち、使命をもって仕事にあたった人たちをリクビダートル(英雄とかそういう意味ですね。事故時に働いた証明)と、避難したプリピャチの市民の染色体の突然変異数を調査したものです。

で、日本は「放射能で死んだ者はいない」「ただちに影響はない」など、決め言葉ばかりが報道されていたことを思い出してほしいのです。

自宅待機してたら、遺伝子に傷がつく可能性がある。
遺伝子って、ネアンデルタール人と闘っていたようなはるか昔からご先祖様からうけつがれたものであって、貴重な自分だけの財産です。
それが切られたり修復の最中にまちがった修復されたり…。
これって、事件侵害なんだけれど、なぜ、勝手に決めてくるんだろう?
戦争みたいですね。
敗戦でも原発事故でも責任取らず、割ることは一つもなかった、美談ばかり…みたいな工作が。

双葉病院の患者さんたちで、遺伝子検査されたんでしょうかね?

さて、そんなわけで、なぜ、防災計画通りに、避難活動ができなかったのか?
ということを、
実際に起こった時系列を追って、それぞれが役割になって、記録を読んでいきます。
先日、熊本のみなさまといっしょに初のロールプレイチャレンジをしてみました。

文字で記録を読むより、事件の流れがとてもよくわかったと大評判でした。
これは、あまり大人数じゃなくても大丈夫ですね。
最低7~8人、ほんとうは10人ぐらいでしょうか?
集まれば、できるのではないかと思います。

まずは北海道各地でやってみたいのでお声掛けくださいませ。

知ってほしいことは【人間がどんなにがんばってもできないことがある】ってこと。

とりあえず喫緊の計画をご紹介いたします。

「決断」自主上映と原発ひなんのロールプレイ
なぜ最悪の事態の想定をしないの?避難のロールプレイ

「原発ひなん」のロールプレイとは?

泊原発の再稼働問題が浮上、昨今の戦争では原発も攻撃される。
現在の、原子力規制委員会の方針では、とりあえず、自宅に待機するということになっています。
しかし、放射能の数値があがりきってしまったら、誰かが助けに来てくれるのか?
もしも、「最悪の事態」が起こったとき、私たち道民はどうしたらいいのか?
このたびは3.11フクシマ原発事故時の緊迫の6日間の疑似体験です。
会場に来た人たちが、即興で、当時の役割を持った人になって、セリフを読みあいます。あの事故の時、残念ながら防災計画は守られなかったの。
疑似体験をしてみることで、何ができないことで、できることはなんなのか、みなで考えてみたいと思います。
ても、でも、、何をさておき、緊急事態、過酷事故、複合攻撃、が起こった時。まず自分だけ逃げる!も、人の命を救うこと、どちらも人間の本能で、他人がとやかく言えることではない。
それをほんの少し、体験して、北海道の未来を創造してみませんか?
事故が起こってから考えるのでは、できることがとても少ないから。
たとえば、いつでもガソリンは満タンにしておくこと、などなど。
自分の周囲の弱い人を守るために…見えてくることがたくさんあると思います。

♪)小樽市 11月16日(日)
ⅰ:午後1:00開場 1:30開演 一回目上映
ⅱ:ロールプレイ 15:15~
ⅲ:午後5時30分開場 6時~7時30 二回目上映
裏小樽モンパルナス
〒047-0032 北海道小樽市稲穂4丁目3−9

♪)網走市 12月7日(日)
ⅰ:午後1:00開場 1:30 上映開始 
ⅱ:ロールプレイ 15:15~

エコーセンター 視聴覚室
〒093-0072 北海道網走市北2条西3丁目3

♪)北見市 12月14日(日)
ⅰ午後1:00開場 1:30 上映開始 
ⅱ)ロールプレイ 15:15~
パラボ6F 映画上映ホール
(北見駅前)

料金 大人1,000円 大学生以下無料

主催 NPO法人 チェルノブイリへのかけはし
  011-891-4382 info@kakehashi.or.jp

この双葉病院置き去り事件のお話を方々でするとき、必ず出る、映画のタイトルがあります。
「風がふくとき」

ホラー映画じゃなくて、リアル、双葉病院で起こりかけた話です。
そんなことも、15年たって、ようやく静かに理解できる。

若い人は知らないかもしれないけれど、誰も助けに来てくれないお話です。
そして…3.11のうちに、避難できた東電のご家族を私たち一般国民も見習うべきだと思います。
放射能をかぶる前に逃げる!

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