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核戦争になったとき、微生物は役立つか?

3.11のお話会のときに、微生物の話をさせていただきました。
私たちが、とくにかかわったのは、EMとよばれてる微生物群です。
これは
1)微生物(畑にまいたり、洗剤がわりにしたり)

2)微生物が入ってないエキス状の(飲料用)
がありました。
おもに私たちはこのエキス状のものは、フリーラジカル対策と考えていました。
最初は大人が飲んでおなかが痛いのがなおったとか、頭痛が治ったとか、言ってたので、別にそれでよかったんです。
私たちは科学者じゃないし、救援団体で、「自然由来で副作用がなく抵抗力があがるもの」というベラルーシ側からのオーダーでしたから。
時間がたつにつれて、内部被ばくを計測して、どんな物質が内部被ばくを減らすことができるか?調べていたグループがあり、それではうちも調べてみようということになって、ん?以外に、減るんじゃないのか?ということがわかってきました。

日本の事故直後は、とにかく否定したい人たちも多く、聞いたことないのですから仕方ないな…って感じです。
私も、何かを証明したいとか、そういう考えもなく、ただ、自分たちの体験を披露しただけですので、言いたきゃ言えばってスタンスです。
ただ、
イランの核施設をイスラエルが攻撃して、その反撃が始まってる。
第三次世界大戦にまで広げたい人たちがいるんだ、という話も真実味をおびてきました。
日本の原発が攻撃されたときのことは、日本政府は想定しない。
過酷な設定はできない人たちです。

なので、万が一のことがあったときのために、海外でも、放射能(劣化ウラン弾の死の灰)と微生物の関係を調べてる研究機関もありますので、論文をご紹介しておきます。
かなり専門的です。

二種類のマルチ環境耐性バクテリアのウランとの相互作用:カプリアビダス・メタリドランスCH34とロドシュードモナス・パルストリス (2012年 フランス)
Uranium_Interaction_with_Two_Multi-Resistant_Environmental_Bacteria-_Cupriavidus_metallidurans_CH34_and_Rhodopseudomonas_palustris (1)

ジオバクター・サルファリデューセンズ(Geobacter sulfurreducens)の生物シート(バイオフィルム)によるウラン固定化及び低減化の促進方法
2014 アメリカ

これらの論文を専門家のかたに解説してもらいましたが、放射性物質を好む微生物がいて、それらが集める作用で集めて、バイオフィルムのようなものをつくってる…というような感じと受け止めました。一部では還元してると踏み込んでる推測もありますが。(論文にすべてを描いてるわけじゃないと、思います)

つまり、放射能を分解とかそういう概念とまた違う。
それらのエネルギーを利用して別の物質を生産したり、なんだかんだしてるが、まだまだ、研究途中なのかなという印象です。
そもそも、これらの研究は、劣化ウラン弾などで環境が汚れた後、どうするか…的な動機があっての研究です。

今回このようなものを紹介したのは、私たちが専門家になるためではないですし、ほらどうだ、微生物がなんかしてるんだろ!と言い負かしたいためでもありません。

核戦争の炎に運よくやかれずに何とか生き残れても、ヒロシマナガサキの黒い雨の話を知れば、死の灰って、内部被ばくしたら怖いですよね。

個人にてきることは、自分の周囲に散布することしかできませんが、汚染が濃いほど、集める微生物は増える…ってことは、言えると思います。

3.11のときに、私が紹介したのはEMという微生物群でした。これは農業ユーザーや、家庭菜園、あるいは家の中を洗剤使わないで掃除するなどに使ってた人たちもたくさんいた商品です。
(しかしなんらかの圧力によってホームセンターで売られていない。)
ネットで購入できるものを、カルトだとか、マルチだとか悪口を書いていた人たちがいました。
その原因の一つが、EMの微生物のほうを安く提供したいという開発者の比嘉先生の意向によって、1本2000円前後と手ごろな価格である代わりに、自分で培養しなければいけない、ということがあります。
培養すれば200本に増やすことができますので、ほぼ値段がないと同じです。(もし発酵済みなら、倍以上の値段になるでしょう)

しかし、わかりやすい事例でいえば、漬物がおいしい人と、なぜかおいしくできない人がいるように、シンプルな培養方法でも発酵しない人もいるし、発酵したかどうかもわからない、ということがあります。
これが、オカルト扱いされる原因の一つです。
さわってるそばから発酵する人もいれば、まったくうんもすんも言わない、とか、いろいろです。
なぜなら相手は微生物群ですから。なつくなつかない、ぐらいに考えるしか。そのうちうまくいく、
発酵しなかった人は不愉快になり、発酵する人は、どんどん好きになりますよね。
ドイツ人はそういうのが嫌ということで、すでに発酵済みの商品も売られていました。
発酵しない人は、無理して発酵させず、不経済ですが、原液をうすめてまくしかないでしょう。
ちなみにベラルーシの研究者によるEMを使用した野菜の放射能吸収率をさげる論文

閑話休題。

3.11以降、EMだけではなく、さまざまな微生物の話を聞きました。
福島県で、私がしってるだけでも、二つ。(一つは会社、一つは研究者)
それらも、見た目の数値を下げたり、EMに似たような挙動をしめしたりしていましたが、新聞でデマと書かれたり、バッシング受けていましたね。
事故前から、研究されていた大学の先生もいらっしゃいますし。
それらの個々の「性質」について、人類はまだ、気づいたばかりと言えるのではないでしょうか?
古代の地球には放射能好きの微生物がたくさんいたと思われます。(成層圏がなかったので)

万が一、核の撃ち合いになって、しばらく死の灰が降りそぐようなことになれば、自宅の中でシュッシュすることで、吸入の被害を軽減できたら…と願います。
もっとさかのぼると731部隊が、実験してるわけですから。彼らは細菌兵器のプロですから。それに放射線当てたりしてたので、たとえば紫外線で死ななくて増えてくる連中なども簡単にみつけられたと思います。

母なる自然の分子を超えて放射性金属をターゲットに
放射性物質と取り込むタンパク質:ランモジュリン 2022年6月 
最後の方に「国家核安全保障局の国防核不拡散研究開発局と米国エネルギー省の基礎エネルギー科学ブログラムによって資金提供されている」とあります。

ある特定の金属だけを好むヤツ

日経サイエンス 2022.2

「コトゥルボらは2018年,土壌中や植物の表面によく見られるメチロルブルム・エクストルクエンス(Methylorubrum extorquens)という無害な細菌が「ランモジュリン」というタンパク質を作っていることを初めて報告した。エクストルクエンス菌はこのタンパク質を使って,自然環境中に存在する金属,典型的にはランタノイドというグループの金属を捕捉して,自らの代謝に役立てている。
コトゥルボらのチームはその後の実験で,ランモジュリンがアメリシウムおよびキュリウムと容易に強く結合すること,そしておそらく通常の結合相手の多くよりもこの2種の元素を好むことを発見した。加えて,両者との結合は次に強い結合相手となる自然の金属元素との結合よりも数千倍安定していた。」

寄稿]レアアースをありふれた原料にすることは可能だろうか
こういうふうになってくると、だんだん、救済から欲望への道へ行きそうで、ちょっと引きます。すぐに遺伝子組み換え微生物とかそんなやりそうじゃないですか?

今はまだまだ、何がなにやらわからない、研究の始まり…といっていいでしょう。
しかし、未来の世界で、微生物を使って、死の灰の広がりを軽減することができる日がきたら…と考えたらダメなんでしょうか?
核戦争や核事故が起こったとしても。
100年200年かかっても、人類の一部でも生き残ってほしいと願います。
もちろん、核など廃絶する、そこまで持っていけたらどんなにいいでしょう?
今回、人類が、第三次世界大戦にならないで、なんとか、小康状態に持ち込めるように願うばかりです。

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