年間総被ばく線量って、あくまで目安ですよね

写真の説明
1)チェルノブイリ30kmゾーンの入り口 事故から7年後 怖いですね。0.232マイクロシーベルト毎時です。
空間線量でこんなにあったのかと。除染してアスファルトをひいたあと。
2)ホールボディカウンターで内部被ばくをいつもチェックしておくこと。体重計感覚で気軽に計測できることが重要です。検出限界、5Bq/kg、重要なのは、生データですね。キノコやベリー類を食べたら数値があがるので、説得することができます。
3)原発事故の場合は、環境のあらゆる方向から被ばくします。外部被ばく、内部被ばく、空気、水、土壌‥ETC

正直、このことを書こうとすると頭が痛いです。
年間総被ばく線量1ミリシーベルトまでなら被ばくしても大丈夫‥かのような誤解が多く、
うーん、と唸ってしまいます。
年間総被ばく線量、1ミリシーベルトまで被ばくしたら被害が過酷に出ますので、ベラルーシでは「被ばく者認定」となります。
ヒロシマ・ナガサキのように「被爆者手帳」というのはおすすめしません。裾切りされる人が出るからです。
その地域にいた人全員が、認定の対象になる‥というほうがあっさりしていて、いいと思います。
死の灰が頭の上から振ってきてる場合は。
そういうわけで、ベラルーシの人たちは、登録方式ですね。
私はこのほうが、差別や区別が起こらずスッキリすると思います。
そして、登録された人の子どもたちもまた登録されて健康診断の対象になっていきます。
ベラルーシもこの制度にまっすぐたどり着いたわけではありませんが、
科学者たちが議論して議論して、5年毎に計画をたてて、実行的になってきたように思います。
ここまで来るのに20年、25年かかっていますが、着実に子どもたちの内部被ばくの数値は低下してきてるように思います。

●死の灰について考えてみる。
 原爆投下の場合は、ヒロシマ・ナガサキで、「黒い雨」など死の灰が撒き散らされましたが、
結局は、それは原爆一発の死の灰ですね。
 ところが、原発事故の場合は、土壌に死の灰が降り積もり、ほぼ慢性的に土壌からの外部被ばくと、吸引や汚染された食事、水などからの内部被ばくが、これも慢性的に続きます。また外部に放出された死の灰の量は、何百発分にも相当します。
つまり、死の灰というのは、放射能ですから「消せない火」だと思ってくださいね。
消せない火の上を歩いたり、食べたり飲んだりしてるんですが、それが見えないのでわからない。
 これがチェルノブイリ事故の最初の数年でも、このぐらいの汚染のものを食べても大丈夫だと、内部被ばくに関してはたかをくくっていたのです。
 ヒロシマ・ナガサキの人たちの被ばくは、ものすごい高線量の被ばくを一瞬にして受けて、その後、死の灰が空気中に漂ってる二次被ばくと2つの被ばくが考えられます。
 それに比べたら、チェルノブイリの死の灰による被ばくは遥かに低いのだから大丈夫だろうと。
その科学者たちの判断ミス、そして、官僚たちの事態をなんとか小さく見せて、事故を終わらせてしまいたい、という2つの無責任な人たちによって、子どもたちの体調に大きな異変が起こり始めました。

●そもそも、1ミリシーベルトの境界線で線をひけることができるのだろうか?
つまり、1ミリシーベルトうんぬんで議論することも、なんというか馬鹿らしい。
人間の体内汚染を正確に図ることが、できるのでしょうか?
日本には虎がいなかったので、想像して書いた虎の絵のように、実態がない話を熱を入れてするのもどうなんでしょう。
チェルノブイリの汚染地帯で、私達はさまざまな数値を、シンチレーションカウンターで計測しましたが、
汚染の低いところでも高いところでも、みんなが具合悪かったし、子どもたちの体調も健康な子どもはいない状態でした。
このぐらいの汚染なら、子どもたちは健康でいられるという汚染の数値を、上げることができないのです。
でも、便宜上、何かの尺度が必要なのは、仕方ないですが、完璧に被ばく量を計測できることができない、解明できなさがあるのだという謙虚さと、常識が必要です。

ベラルーシの被ばく線量の計測の仕方は、
「外部被ばく(土壌のキュリーから)」+「内部被ばく(ホールボディカウンター)」+その他の事情(年齢や仕事などなど)
細かく国の責任で決めています。これで、大人の場合は1ミリあれば、健康診断を受けなければなりません。

●子どもも大人も同じ1ミリではおかしいですね。言うまでもなく。

●アレクセイ・ヤブロコフ博士(「チェルノブイリ被害の全貌」、ロシア)
チェルノブイリ専門家も総じて、「3000Bq/㎡」(⇒50Bq/kgに相当)の土壌汚染が、究極的には生死にかかわる健康被害の大きな分岐点と指摘しています。
★実際には旧ソ連は、ロシアは土壌の中の汚染の密度(キュリー)で、チェルノブイリ法を整理していきました。
Bq‥というのは、どのくらい入ってるか‥という単位です。
この確実な単位で、物事を決めていきました。土壌も内部被ばくもこの単位がわかりやすいですね。
★空間線量というのは、原発から放射能が漏れ出ているとき、現場で役に立つものです。
また、汚染地域に入るときは、放射能カウンターで空間線量計測しながら入ることは当然必須ですね。

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