昨年の記録が出てきました。ふとしたことから。
ベラルーシ大使館で書類が止まってしまったとき、現地のNGOが日本のベラルーシ大使館に「はよせよ!」とねじ込んでいました。
日本のような上下もないマナーもなくなってしまった国民が大使館に「どうなんてんねん」の電話するのと、まったく違う。
高級官僚の階級意識、政治的圧力などなど。そういうことがたっぷりあるベラルーシ国民。しかし、現地の責任者は恐れていませんでした。スモルニコワさん。
何度も期待してそれがかなわないとなると、もう希望が消えてしまいます。もうダメだ。とあきらめ、うつになり、子どもたちのことも思い出すと悲しいから思い出さないようにかけはしのメンバーの声さえも聞けない。
でも、彼女だけはあきらめていませんでした。まさに、「不屈の精神」をまざまざと見せつけられます。もうかけはしをたたむこともあるかも‥募金を集めている責任もあるし‥。と諦めかける頃、彼女から、返事をしなければいけないようなメールが入ってきます。
「去年呼べなかった子どもたち、また招待するつもりありますか?」(って、招待すると言える権限がないの知ってんのに‥。でも返事しなくちゃいけないよね)
そして、外務省の方も淡々と交渉を続けてくれていました。
人間というのは一人では生きられない、などと他人に感謝せよみたいな格言もありますが、日本のコンビニ社会ではお金さえあれば、一人で生きている感覚になりますよね。でも、救援活動は絶対に一人でやれない。
誰かに頼って力を借りて、協力しあっていく。そういうクモの巣のようなもので、自分のところだけパチンと切っても、すぐに現地から糸がとんできてからめて落ちないようにしてくれる。そんな感じです。
ベラルーシの外務省も、日本で大使や領事を努めてくださった方々が、あちらに帰国されて、私たちを励ましてくれました。それならば目をつむって、その文言に気がつかないふりしてサインしてしまえばいいのに‥と何度思ったかしれません。
しかし、お互いが一番いい形で解決するのが、この先活動していくのに、影がなくていい。
ドラマの不毛地帯では、どうしようもなくて、政治家に賄賂を送って協力してもらうシーンがいっぱい出てきます。政治家というのは、国家のこの一大事に賄賂受け取って仕事すんのかい?(いや、もちろんドラマの話です)
あの極寒のシベリアで作業させられた方々の爪のあかでもすすらんかい!
しかし、北海道の平和と彼らが抑留されたことと関係があると思うとなおさらいたたまれない。
終戦、8月15日。そのとき北方領土では旧ソ連と日本軍で死闘が繰り広げられていました。なめきっていた旧ソ連の軍艦が日本軍の思わぬ抵抗で北方領土に上陸できない、軍艦も沈められる始末。
日本の名将軍が絶対ヤツラがやってくると、防衛戦を残しておいたのです。
8月15日、終戦だからもう撤退します、なんてあまい官僚的な指令は出さなかったのです。
案の定、スターリンは「北海道半分も~らい」っていう気分。朝鮮半島分断と同じように、北海道でも層雲峡から右と左で占領軍がわかれるところでした。田中義剛がのんきにキャラメルつくっている現実がなかったかもしれない。
こうして壮絶な守備をして北方四島に残っていた日本軍が、腹いせにシベリアに連れていかれたこと。(もちろん、満州からも連れていかれましたが)。島民が連れていかれないようにかくまった話も泣けました。終戦後、その名将軍が、旧ソ連から戦犯として、逮捕されかけたとき、アメリカのユダヤ人協会が徹底抗戦したそうです。(これはまた別のお話ですが、ドイツから満州に逃げてきたユダヤ人を助けたそうです)
かけはしが始まったときに、「ソ連が条約やぶって満州に攻めてきてだから、日本は負けたんだ。なんであんな嘘つきの子供助けるんだ!」という気骨のある電話がありました。もうそのような思いをぶつけてくれる方もいらっしゃらないかもしれません。
事実認識に問題があるけれど‥。そもそも、嘘つきと条約結ぶほうが悪いんでないかいと、あのときの政治家を攻めても仕方ない。もう会えないし、歴史にもしもはない。もちろん、日ソ不可侵条約と今回の協定書問題のレベルは違うんけれど
でも、こんどこそ、ベラルーシとはクリアな協定書が結ばれて、子どもたちがなんの気兼ねもなく行ったり来たりできることがいちばんの願いです。
「もう、こうなったら現地で直接対話しかない」日本の外務省の方が出発しようとした今年の4月中旬。チェルノブイリデーもまじかに控え今回はみのりあるかも!と期待していたのですが、イギリスのなんとか火山の爆発で、空港から引き返したとの報。
まさしく、暗雲垂れ込める‥とはこのことです。しかし、ベラルーシでは指をポキポキ鳴らしてスモルニコワさんが外務省の方が到着するのを待っていました。どんな説明を求められても、「徹底的に」説明します!とのこと。
子どもたちと日々接している彼女だからこそ、これだけ強いエネルギーに満たされているのでしょうね。
nora
不毛地帯3
7月 1st, 2010 · 2 Comments
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1 久保田護 // 7月 3, 2010 at 7:38 AM
私が戦中戦後に感じたのは、だれがやっても勝つときは勝つ、負けるときは負けるということです。天下の大勢といいましょうか。
2 admin // 7月 12, 2010 at 6:26 AM
重みのある言葉です。
私たちも天下の大勢を見守るだけです。
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