チェルノブイリへのかけはし

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不毛地帯 法の穴2

6月 29th, 2010 · 1 Comment

外務省から新しい協定書案がベラルーシへ提出。
子どもたちを招待できないという宙ぶらりんな状態は、まさしく不毛地帯。前にも後ろにも進めず、ただただ、解決の見込みのない現状に苦しむだけでした。折しも、「不毛地帯」というドラマがテレビでやっていましたが、旧ソ連、ロシアのどうしようもない国に拉致されていった方々を思うと胸がつまります。人間を人間として扱わない点では、今のチェルノブイリの汚染地帯に人々を、住まわせているのは今も同じ。昨年の夏は、もう6月も末というのに、日本の外務省から出した書類の返事さえまったく来ません。
ベラルーシ大使館に電話しても、あちらでももう答えにつまっている。‥言いづらそうに、「(ミンスクの)担当者がどこへ行ってしまったのか出張でいつ帰ってくるかわからない‥」(お察しくだされ)
ああ、もうその書類は、どうでもいい箱へ投げ入れられ、ほこりをかぶって、担当者は完全にヤル気をなくしているのね、そういうことね?
空気を読むのは何も日本人だけの専売特許ではありません。どうしていいかもうわからずにただただ涙です。そのまま半永久的にホコリを被ったまま、壹岐正のように11年も抑留されてしまうのか。その書類は‥。
そこから、現地のNPOの反撃が始まりました。
なんと、恐れ多くも、命知らずのスモルニコワさんが、ミンスクの外務省に電話して「書類どうなってんねん!子どもたちは待ってるんやで」とねじりこんだというのです。いつ政治的に暗殺されてもおかしくないというブダで活躍している彼女には、特別な守護神がついているとしか思えない。(実際ブダの政治家で忽然と姿を消した人も)
もちろん、日本からもミンスクの外務省に直電話。電話に出たエライ人が、「担当者に急いで書類の返事を書かせるから。しかし、これがラストチャンスだ!」と私をなだめつつも最後通牒。なんであんたの国の子供の為に、日本人が泣いて頼むのよ!しかし、その担当者も、ラストチャンスの言葉から読み取れ!危機的状況を!という思いが伝わってきています。
上からの命令でわずか1週間でベラルーシ大使館にもどってきた書類。まだ7月の始め。
ギリギリだけど間に合うかもしれない‥。
一週間後、まだ書類が日本の外務省に届かない。ベラルーシの独立記念日でお忙しい?
2週間後、まだ届かない。3週間後まだ?!!!空気を察してくれと電話の向こうからまた伝わってきます。
人間同じ作業をしたくない、やりたくない。担当者に仕事に対する熱が入らないことが手に取るように伝わってきました。
日本の外務省の担当者は、立派なもので、日本とベラルーシ、ウクライナの友好、運動の重要性、そしてなによりも子どもたちを助けてあげたいという私たちの活動をしっかりとらまえてくれていました。
しかし、なにせ、「法の穴」。向こう側が見えるのに通り抜けられない。
もちろん、内閣府にも電話しましたとも。日本の法律ではNPO法の管轄は結局内閣府、まさしく総理大臣なのです。内閣府の中でさんざん電話が回ったあとで、「協定書にサインするのは外務省」。
もう7月の末、子どもたちを予定通り、来日させられず、個人招待の家族3人だけが出発。
外務省には、「もうサインできないのなら、またこちらから提案するのはやめてくれ。今どこそ打ち切りになってしまう」と懇願することに。
しかし、8月上旬になって、ベラルーシのNPOから「みなさんの努力により協定書が結ばれました。子どもたちをまだよぶことはできますか?」というメールが入りました。
なにこれ!奇跡が起きたんだ!
外務省が調印してくれたんだ!「ありがとうございます!」と外務省に電話したら、なんかオカシイ。「それ、誰から聞いたの?昨日、だしたばっかりだし、まだこちらに解答も着ていないけれど」
現地のNGOがまたあちらの外務省に問い合わせ他に違いないと思い、こちらはルンルンで各里親さんに今からまだできるかの確認をしている真っ最中に、「あのメールは間違いメールでした。ずっと前に用意していたメールを担当者がおくってしまった」
天にも昇る気持ちだった私たちは、真っ逆さまに奈落の底へ。
外務省から出された書類はサインされたものでなく、さらなる交渉が求められるものでした。
また、スタートラインについたのです。しかも、ラストチャンス!言われてた書類が、戻されていった。
あきらめて、来日できなかった子どもたちにお土産を用意しはじめました。
子どもたちが喜ぶであろうポケモンたちに思いをたくし‥。
その彼らは今年はドイツをはじめ別の国に出発したそうです。
子どもたちの子の字も聞きたくない。一分たりとも思い出したくない。思い出した時の動揺をやりすごすことでせいっぱい。
かけはしの関係者と口を聞くのさえ、すべての記憶の入り口ですから、逃げ出していったように思います。募金してくださった方々にお詫びをしにいってあっさり「子どもが呼べないならもう寄付は今年は別のところに‥」と言われても、返す言葉もありません。
しかし、この不毛地帯に入り込んで、引き篭っている私たちに、なんやかやと働きかけてくる不屈の人、スモルニコワさん。
その愛情の強さ、状況を打開しようとする意欲。彼女たちのほうがもっと恐ろしい不毛地帯に住んでいるというのに。
子どもたちの守護神。彼女だけは、「絶対に」あきらめていませんでした。
nora

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  • 1 久保田護 // 6月 30, 2010 at 10:49 PM

    天は自ら助くる者を助くとか。かけはしの努力は天に通ずるでしょう。

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